溺愛セレーネ

シチュエーションCDや乙女ゲーについてぽそぽそ呟きます

KLAP!!~Kind Love And Punish~ 播磨奏

なんだか久々に乙女ゲーやりきった達成感です。

ちょこちょこ触ってはいたものの、きちんとエンディング迎えたのはけっこう期間が空いてたようです。

普段はシチュエーションCDばっかり聴いてますからねえ。

 

ということで、『KLAP!!』の奏くん(CV.岡本信彦さん)√の感想を。

ネタバレを多分に含んでおりますので、未プレイの方はお気をつけください。

 

 

さて、『KLAP!!』の一番のポイントはやはり”調教”だと思うのですが。

Vitaのタッチ機能をフルで活かした機能でした。外出先では出来ない作品になったけど。

私は初見で既に奏くん推しだったので(いやだって、一番おりこうさんで女の子みたいにかわいいし、CVのぶくんとか好きになる要素しかない)、一本釣りする予定で選択肢全部奏くんを選んでいたので、やはり調教も奏くんが初めて。

 

まずね、一番最初に調教するシーン。

なんとね!!宙に浮いた鎖に繋いで、後ろから背中へ向けて奏くんに鞭を振るうという、とてもフェチズムにダイレクトアタックかけてくる構図のスチルでした。堪らん。

3,4回調教パートがあったのですが、全部B判定。

判定に対して「もっと触ってほしかった」みたいなこと言われるので、毎回謎の罪悪感を感じてました。

ああごめんよ、次回はもっとたくさん鞭を振るってあげるからね、という抱いていいのかよくわからん感情が芽生えます。こうして人は共依存の世界へと堕ちてゆくのか、なんて悟りながら、結局上達しませんでした。1章ずつやると時間が空くからね。

 

もうひとつこれも特徴かな、というのが、時々選択肢が”S”と”M”に分かれているところでしょうか。

私は勿論毎回”M”を選んで、せっせと奏くんのM度上げてたわけですが。

奏くんは普通にしていてもつい苛めたくなってしまう子だと思うので、予想していたようにとてもかわいい反応だし、流れも普通なんだけど、これはSっぽいキャラの時にどんな感じになるんだろう、と考えるとわくわくしますね!!

普段は軟派な明人くん(CV.立花慎之介さん)とか絶対いいMになるよね…

あと、エンディングを迎えることで攻略可能になった紫苑先生(CV.杉田智和さん)はSの塊みたいな人なので、これがM度上がって攻略した後ヒロインちゃん無しでは生きていけないようになるのって本当にとても萌えるな…と思ったので、自分の中に仄かに闇を感じました。

 

ああ、そういえば、私は常日頃からショタだと声高らかに宣言してましたが、奏くんは600年以上生きていて、語尾に「~じゃ」とかつけるし、言葉遣い何時代だよって感じだし、攻略対象キャラの中でも群を抜いておじいちゃんなので、私もうショタコンじゃないな、って思いました!!

大事なのは年齢じゃない!見た目年齢なのだ!!!

ビバ童顔!ビバ低身長!!!!

 

あとまあ、これは別に嫌ってわけではないんですが、ヒロインの暦ちゃんのスチルがショートカットだったので、長髪ヒロイン推奨派の私としてはちょっと切なかったです。

長髪の女の子と、見た目が女の子にしか見えないかわいい男の子が百合してるスチルが好きなんですよね…

しかし遙か2の花梨ちゃんの時にはそんなこと感じなかったのに、と不思議に思ったんですが、これは暦ちゃんが大人だったからかな。

ショートカットって、少女の活発さが現れているような気がして。個人的なイメージですけど。

でも暦ちゃん新人さんだからいいのか…でも百合スチル見たかった…いや、今の時点でも十分かわいい百合スチルなんだけどね????(そもそも百合ではない)

 

そうそう、スチルと言えば、一番好きなスチルと一番萌えたスチルが別に存在しておりまして。

一番好きなスチルは奏くんが涙を拭ってくれているシーンのものなんですが、もうここはほんとシーンとスチルの相乗効果がとても凄くて。

一気にヒロインちゃんとのシンクロ率上がりました。

ゲームやってる時って、自分が第三者の目線になっている時と、完全にヒロインちゃんに投影する瞬間とがあると思うんですけども。

それぞれの√に入って、特になんとも思っていなかったキャラクターのお話なのに、ヒロインちゃんの恋心と自分の感情がシンクロしてカチッとハマる瞬間が快感というか。

あれはどういう感情なのかよく分からないんですが、その気持ちのおかげで擬似恋愛して女性ホルモン出てる気がします。ありがとうございます。

 

話が逸れてしまいましたが。

もうとにかくその涙を拭っているスチルを見ただけで泣ける!

奏くん好き!という感情が溢れる!そんなスチルです。

 

そしてもう一方の萌えるスチルは、文化祭で奏くんがメイド姿をしているものなのですが。

ミニスカートに生足、そしてそれを恥じらいスカートを下に引っ張る姿、顔を真っ赤にし恥ずかしそうに俯いている顔…えっなにこれギャルゲーだったっけ?????という錯覚すら覚える神スチルでした。

奏くんかわいすぎな。女生徒も男子生徒も見惚れて取り囲んで…という状況に、なお一層恥ずかしがったり、「男がかわいいわけあるか!」とかかわいいこと言う男の娘をどうしてやろうかという倒錯的な感情しか沸かないです。

ほんとこのゲームはフェチズム狙い撃ちしてきます。

 

実は絵柄があまり好きではなくてプレイするのを躊躇していた作品だったので、ここまで思い入れのあるスチルが出来たことに驚きました。

プレイする前から尻込みせずに、まずはやってみないとわからんもんですね!

 

ここまで調教やスチルのお話してきましたが、乙女ゲーの一番の根幹であるシナリオはどうなの?という感じですが。

正直、”昔飼ってくれていた主人に会いたい思いから生まれた猫又”と聞けば、乙女ゲーならヒロインがその主人だろうと安易に想像がつきました。

あと、奏くん√に入ってすぐ猫又になったばかりのマルが出てきた時、マルが消えてしまって、奏くんも消えるとか消えないとかっていう話になるんだろうな、と。

で、もっと言えば、奏くんがヒロインのことを好きになったから、”ヒロインと一緒にいたい”っていう新たな心残りが生まれて猫又継続だろうな、っていうのも勿論。

もしくはその想いがとても強くて、妖力だけ消えて人になってヒロインと一緒に同じ時間を過ごすのかな、とか。

そういう流れを思い描いていたわけです。

で、結果的にはやはり最初に考えていたように、ヒロインは主人の生まれ変わりで、マルが消えてしまったことから、ヒロインは奏くんに主人であることを伝えるかどうか悩んで、その結果涙を拭うスチルになるわけですが。

「わしはここにいる、今おぬしに触れている」って言う奏くんが本当にあったかくて頼りになって。ほんとここが好き好きの絶頂でした。

その後は幸せに暮らす二人のシーンでエンディングかな、と思っていたら。

そんな幸せなシーンは一瞬で、そこからまた不穏な空気に。

だんだん弱っていく奏くん。寝たきりになり、目覚めたかと思うと数百年分の記憶をなくし、学校のみんなのことも、ヒロインのことも忘れてしまう。

でも目覚めてくれたから、きっとここからまた好きになる、っていう終わりかな、と思っていたら。

次の日、また記憶がリセットされてしまうことが判明する。

えええそんな状況だと恋出来ないじゃない、それとも『Dolly Holic』のように毎日毎日恋をするの??とか思っていたのですが、よそよそしい奏くんや「はじめまして」の言葉に涙が出るし、戸惑いながらも奏くんを助けようとする亮くん(CV.柿原徹也さん)にも涙が出るし。

休日、ヒロインが奏くんの家に行き様子をみようとすると、こんどは言葉を失って「ニャア」しか言うことが出来ない奏くん。(声ヲタ的には、のぶくんのネコ演技!久々!野崎くん以来か!?と脳裏によぎり、ちょっと現実に帰ってきちゃいましたが)

しかも、ヒロインの膝に枕し、手にじゃれついて遊ぶ姿は、モノローグで入っていた奏くんの猫時代の姿そのもの。

今までの奏くんなら、膝枕なんて大胆なこと出来ないし(文化祭後にヒロインを自分に膝枕させるのはしてたけどさ)、顔を真っ赤にしてたんじゃないかと思うと、ヒロインが思い出した最初の奏くんとの出会いで、明人くんの軟派な性格を諌めるシーンとの対比が効いててまた涙。

そして次の日、学校に出勤したヒロインちゃんの腕の中には、猫の姿になった奏くんの姿が。

ああ、ついに猫になってしまった。ちゃんとしっぽは二又になっているので、まだ猫又の状態、ということに一安心しつつも、本当に辛くて。

そして、「奏を連れてこいよ、俺たちも声かけるし!」って言ってくれた周りの生徒たちや先生方も優しくてそれにもまた泣けたけど、そんなすんなり教師と生徒が付き合ってること肯定していいのか黄泉校…

まぁ倫理観とかゆるそうだしね。

奏くんが寝たきりになって、面倒を看てくれる日向先生に至っては「教師に手を出したのか、あのジジイ」みたいな言い草だったし…こういうのって教師が槍玉に上がるんじゃないのか…? 私が被害者のような言い方…?

まぁ600歳と20歳そこそこならそりゃ600歳の生徒の方が大人だしな、とか思いつつも、なんだか不思議な感覚でした。逢魔っぽい。

 

猫になった奏くんと一緒に暮らしていくヒロインの姿に、これは猫と主人の関係になって、また奏くんが生まれ変わってくれるのを今度は私が待つ番だね、みたいなエンディングではありませんように、と願うようになってきたのですが。

ぬらりひょん校長が「奏くんは全力で猫やっとるかね?」って声をかけてくれて。

ほんと校長優しいなあ、全力で猫やっとるとかなんて心を軽くしてくれる表現なの、今はただ猫やってるだけで、奏くんは奏くんだよね、とかぬらりひょん校長の優しさと大人な対応に涙していたら、「知り合いの神様」とか言い出して、頭の中「!?」でいっぱい。

逢魔もいれば神もいるのか。

っていうか神と逢魔はどう違うんだ。八百万の神観点で言えば逢魔も神も一緒じゃ…?

とか思ってたんですが、口ぶりから察するにあれはあの先生が絡んでますよね?

で、ぬらりひょん校長の「知り合いの神がいて、その男は根が優しいやつだから、きっと神様が君たち二人に過酷な未来なんて用意するわけがない」というお話の後、卒業式を迎え、猫な奏くんも式に参加し、用意していただいた卒業証書を授与されたのだけど。

紫苑先生と今後どうするのか、ってお話をして、これからも奏くんと一緒に生きていく、どんな未来が待っていても、600年も自分を待ってくれていた奏くんに比べたらこんなの辛くない、と決意表明。

そしてその次の日の朝、目覚めると、自分の頭を撫でる奏くんの姿が。

姿も、言葉も、記憶も、心も、全部戻っている奏くん。

戻ってきてくれてよかった。

そして時は経ち三年後。

二人はあの後すぐに結婚し、ヒロインは逢魔で教師を続けている。

よく二人の家には仲間たちが来るし、二人は約束した通り、たくさんのところへ出かける。

無事卒業した奏くんは人間界に行くことも出来るから、ヒロインの家族とも良好な関係。

全て幸せ。これからも希望に満ちている。

一番ステキな終わり方…

 

なんですけど、ちょっと待てー!!!

奏くんが帰ってこれた理由は!?

そこまでの流れがとても引き込む流れだったのに、説明がなされていなくてちょっとがっかりでした…

ぬらりひょん校長のお話→紫苑先生への決意表明がそのフラグだというのは分かるんだけど、明確な理由というか、一言が欲しかったです。

隠れ攻略キャラな紫苑先生√の為に描けなかった部分なのかもしれないけど、それなら名前を出さずにどうにかすればよかったのでは…それとも、他√もやる前提で作られているの??(表記順的には奏くんは攻略対象キャラの一番最後)

 

ぬらりひょん校長が、奏くんが帰ってきたと聞いて「ほら、神様はちゃんと君たちのことを見ていただろう」とか、それくらいの一言でよかったんですが、なんかそこだけが消化不良でした。それがあれば個人的には100点の流れでした。

様子を見に来た日向先生(CV.安元洋貴)が、帰ってきた奏くんを見て「ったく、気まぐれな神様だぜ」とか!!

素敵な作品だったので、ちょっとわがままになってしまいましたが、他のキャラクターのお話も気になっているので、他√も少しやってみようかと思います。

カミルくん(CV.木村良平さん)、紫苑先生あたりかな…勿論全キャラコンプしたい欲はあるので、精神と時の部屋に行きたい…